最初は,操作(証明)を行う時に必要な公理である 1.様相論理の場合は,少し複雑なので,「未来」における例を示す.
(0) □ φ → φ
(1) ○¬φ ⇔ ¬○φ
(2) ○(φ → ψ) ⇔ (○φ → ○ψ)
(3) □(φ → ψ) ⇔ (□φ → □ψ)
(4) □φ → □○φ
(5) (φ ⇒ ○φ) → (φ ⇒ □φ)
(6) φWψ ⇔ [ψ ∨ (φ ∧ ○(φWψ))]
(7) □φ ⇒ φWψ
ここで始めて出てきた φ ⇒ ψ は,□ (φ → ψ) である.また,φ ⇔ ψ は,□ (φ ↔ ψ) である.ほとんど,意味は明らかであろう.ちなみに□, ◇, U は,上記を用いて,次の様に代数的に書くことができる.
□φ⇔(φ∧○□φ)
◇φ ⇔ (φ ∧ ○◇φ)
φUψ ⇔ ( ψ ∨ [φ ∧ ○ (φUψ)]
次は,いつもの(証明)規則である.典型的なものを示す.
特殊化
□ φ ⊢ φ
全ての φ が真であれば,ある φ も真である.これは,公理(0)でもある.
MP (Modus Ponens)
(φ1 ∧ … ∧ φn) ⇒ ψ, □p1, …, □ φn ⊢ □ ψ
推移律
φ ⇒ ψ, ψ ⇒ ξ ⊢ φ ⇒ ξ
単調性
φ ⇒ ψ ⊢ □φ ⇒ □ψ
(nil)
Notes:
- これまでは,余り公理を明示化してこなかった.もちろん,公理は体系を定める上では重要であり.正確に議論するためには必要である. ↩