KAOS (97) 過程ベースの仕様 (4.4.2-9)

ここでは,原書にある例の続きである.

要求3

会議参加予定者には,会議開始の少なくとも3週間前までに期日と場所の通知を行うこと.

対応する様相論理記述

∀p: Person, m: Meeting

Holds(m) ∧ Intentded(p,m) ⇒ ◆≥3w Notified(p, m)

「mという会議を開き,かつ p が出席を意図しているならば,3週間以上前のどこかで,その会議の通知がある」というのが解釈である.

前回と同様に3Wという時間(間隔)を用いている.全称限量子は,全ての会議や参加者に関して,それが成り立つということを示している.

前提1

もし,会議の日付や場所が適切で,そのことが通知されるならば,会議参加予定者は,会議に出席する.

対応する様相論理記述

∀p: Person, m: Meeting

Intended(p,m) ∧ Notified(p, m) ∧ Convenient(m, p) ⇒ ◇ Participates (p, m)

会議自体は,未来のどこかなので,様相演算子「いつか」を使用している.開催日を過ぎた未来には,意味がない.

前提2

ミーティング場所が便利の良い場所であれば,その場所は恒に便宜が良い

対応する様相論理記述

∀p: Person, m: Meeting

Convenient(m, p) ⇒ □ Convenient (m, p)

そういう前提を置くと云うことである.

(nil)