インタビューの効果は,次の重み付け割合で定まる:得た知識の有用性と範囲,知識を得るのに要した時間 (p.77)
ここでは,問題領域の知識を得るためのインタビューをするときのガイドラインを示している.
- 適切な人を見つけなさい.完全で信頼できる問題領域の知識を得るために.
- 準備してインタビューに臨みなさい.そうすることで適切なタイミングで,インタビューを受けている人の課題に正しく焦点を当てることができる
- 最初から,相手が気持ちよくインタビューを受けられるようにしなさい
- 常に,協力者としてふるまいなさい
- 相手の仕事・懸念事項・問題に,集中しなさい
- 相手が,自由形式で答えられる質問をしなさい
- 広い心でいなさい.予期はしていなかったが興味深い答えに対しても,掘り下げるようにしなさい.
- 決定したこと,既に解決したこと,他の疑問のある点について,攻撃的になることなく,どうしてそうしたかを尋ねなさい
- 有益な情報を得るという観点からは,決して行ってはいけないこと
- 偏見のある質問
- 特定の答えを要求するような断定的な質問
- 答えられないような質問
- 問題領域を知らないことから来る愚かな質問
- 速やかに,インタビューの聞き取り録を作成すること
- 振り返りの説明会を企画すること.そうすることで,インタビューを受けた人たちが関心を持ち続けてくれる
日本では,インタビューというのは余り実施されていないと感じる.一方で,ここでのインタビュー注意事項は,要求工学に限らず広くコミュニケーションに必要なことに違いない.
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