モデルベースの要求抽出は,これらの疑問(どの手法をどのように使えばよいのか?)に対する答えとなる.体系だった「豊かな」モデルを使用することで,ここで述べた様々な技術を,より構造化された形で,よりムダなく,要求を抽出することが可能となる(p.82)
今回の前半は,グループセッションに関して,後半は2章のまとめである.
ここでいうグループセッションは,日本で云えば合宿であろうか.小規模であれば,会議室に籠もるということになるか.
利用可能な方法は,いつもの通り,構造化された方法とされていない自由な方法の2種類があるとしている.
構造化されたグループセッション
参加者の役割は,事前に決めておく.リーダ・報告者・ユーザ・開発者などである.重要な新システムの機能について,それぞれの立場から議論を行う.手法としては,JAD(Joint Application Development) 1やQFD(Quality Function Deployment) 2といった体系だった方法を使用する.
自由なグループセッション
こちらは小規模なものである.いわゆるブレインストーミングである.最初の段階では,自由なアイデア出しをする.第二段階では,合意のとれた基準(e.g. 効率性・実現可能性など)に従って,整理を行い,優先度を付加する.
さて,2章のまとめである.2章では,さまざまな技術が紹介された.体系立てることへの熱意を感じる.
まとめは,冒頭の文に集約される.当然である.
モデルベースの手法であるKAOSの紹介が待ち遠しいが,まだ少し準備が続く.エバ・ハッサン先生が出演していた「テレビでアラビア語」の物語のようでもある.
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