前回のテンプレートは,各要求にどういう属性を与えるかという点に着目している.今回は,要求文書全体の構造についてである.
文書のテンプレートと云うときに,常に引用されるIEEE 830 (ソフトウェア要求仕様書を記述するときの推奨) 1では,次のような例が示されている.
1. はじめに
1.1 目的
1.2 適用範囲
1.3 定義,頭文字及び略語
1.4 参照文書
1.5 (以降の記述の)概要
2. 概要の記述
2.1 製品の範囲
2.2 製品の機能
2.3 ユーザの特徴
2.4 制約
2.5 前提と依存
3. 要求
3.1 外部インターフェイス要求
3.1.1 ユーザインターフェイス
3.1.2 ハードウェアインターフェイス
3.1.3 ソフトウェアインターフェイス
3.1.4 通信インターフェイス
3.2 機能要求
3.2.1 サブシステム 1
3.2.1.1 機能要求 1.1
.
3.2.1.n 機能要求 1.n
3.2.2 サブシステム 2
.
3.2.m サブシステム m
3.2.m.1 機能要求 m.1
.
3.2.m.n 機能要求 m.n
3.3 性能要求
3.4 設計制約
3.5 ソフトウェアシステム属性
3.6 その他の要求
付録
索引
上記の例で,3章は,要求仕様の本体である.ここはソフトウェアの特性に従って,いくつものパターンが,ガイドラインでは,付録において示されている.
(nil)
Notes:
- IEEE Recommended Practice for Software Requirements Specifications,” IEEE Std 830-1998 , pp.1,40, Oct. 20 1998 ↩